コラム

COLUMN

2023.02.22

スカパー!のコンタクトセンターを運営する社員ブログ

第6回 毎朝、前日のKPIを自動配信する目的(後半)

お客様を数えるロジック

みなさんは、お客様の数を、どのようにカウントしておられますか?

電話業務においてそれは、お客様の電話番号であることが多いかと思い ます。9割以上のお客様は、電話番号を通知してお電話をかけてくださいますので、電話番号のユニーク数をカウントすれば、お客様の数になる。と言ったところでしょうか…

ただ、ロジックを考えるポイントは、それだけではありません。
以下、ディープな内容になります。難しく感じられる方は、➊➋❸➍❺ の見出しのみ、お読みください。

お客様を数える為にSPCCが決めてきたこと
お客様の電話番号をユニークカウントする?
 → 同じお客様でも、携帯電話と固定電話と、 両方からかかってきた場合は、2カウントで良しとする
非通知のお客様はどうやってカウントする?
 → 数%だから、ノーカウントにする?
 → 数%だけど、カウントロジックを考える?
 → 通知のお客様の入電倍率は分かるので、 非通知のお客様の入電倍率もそれと同じと仮定すれば推定できる、それで良しとする
裏番号にかけたお客様はデータが取れない、どうする?
 → 数%だから、ノーカウントにする?
 → 数%だけど、カウントロジックを考える?
 → PBXのデータには、裏番号のデータもあるよね? 電話番号のユニーク数もカウントできるので、それで良しとする
別のオペレーターに転送した場合は、どうする?
 → 着信数は2になるけど、お客様の数は1とする
電話番号ごとではなく、リーズン別にカウントしたい
 → PBXのデータ で、各電話番号の分岐フローの着信先比率(スキル比率)が分かる
 → その比率で、スキル別のお客様数が推定できる
 → スキル別のお客様数で、良しとする
 → あるいは、分類AIで振り分けたリーズン別の着信数から、リーズン別のお客様数を推定するKPI

このように、お客様の数ひとつを取ってみても、ロジックを考えるポイ ントはたくさんあります。もちろん、お客様の数以外にも、KPIはたくさんありますので、すべて、データコンシェルジュが事前に設計(判断)して、 自動配信する仕組みにしています。

KPI配信システム - データコンシェルジュが事前に設計(判
断)

分析は、準備が9割

分析、と聞くと、私たちは、回帰分析、クラスター分析、主成分分析のような、いくつもの手法を連想しますが、コンタクトセンターの現場における分析とは、そのような分析手法を駆使することでしょうか。計画比、前月比、前年比、ピボット分析、恐らく、これだけできれば、十分、実用に事足りる。

けれど、その為の準備ができていない。 そのデータとこのデータを比較 してよいのか?という整理ができていない。

KPI配信システム - 準備が9割

次回は、分析の準備を担う、もう一つの重要なポイント 、「KPIの信用を左右する 、ミクロの世界」について、解説します。

 


●コンタクトセンターアワード2022審査員特別賞

『SPCCの成果創出サイクルを支えるシステムと現場の架け橋 ~DX 推進の秘訣はデータ活用の内製チームづくり~』

第1回
システムと現場の架け橋
第2回
架け橋の役割
第3回
架け橋によって実現してきたこと(前半)
第4回
架け橋によって実現してきたこと(後半)
第5回
毎朝、前日のKPIを自動配信する目的(前半)
第6回
毎朝、前日のKPIを自動配信する目的(後半)
第7回
KPIの信用を左右する、ミクロの世界(1/3)
第8回
KPIの信用を左右する、ミクロの世界(2/3)
第9回
KPIの信用を左右する、ミクロの世界(3/3)
第10回
架け橋の成果(最終回)

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