コラム

COLUMN

2023.01.26

スカパー!のコンタクトセンターを運営する社員ブログ

第4回 架け橋によって実現してきたこと(後半)

橋が架からなかった事例

センター運営のデータや、分析パターンは、 組合せが無限大 ∞ です。

センター運営のデータや分析パターンの組み合わせ例

もし、これらすべてを、ひとつに集約して、それを全社員が自由に活用で きたのならと期待して、 私たち自身で(内製で)ダッシュボードを開発しました。

KPIダッシュボード

経営ダッシュボード

個別別ダッシュボード

ただ、このような、ワンクリックで分析の視点を変えられる動的なダッシュボードには、いくつか問題点がありました。

  1. 投資対効果が低い
  2. ミスリードになるリスクが高い
  3. 使う人の、データの意味理解が低く、定型参照しかできない

動的なダッシュボードの問題点

1.投資対効果が低い

全社員の多用なニーズ に応えようとすると、開発工数、管理工数が膨大で、内製開発であっても、コスト回収が困難 でした。また、利用頻度よ りも参照ライセンスが高額で、見合う効果の数値化も困難でした。

動的なダッシュボードの問題点

2.ミスリードになるリスクが高い

ダッシュボードは、 データのリレーション設計がすべて です。 精密に設 計をしないと、「この数字、おかしくないですか?」と、ミスリードに 繋がってしまいます。

少しディープな話になりますが、 Excel でリンク設定できない要件は、ダッシュボードでも実現ができない、と分かりました。

実現できなリレーション具体例

動的なダッシュボードの問題点

3.使う人の、データの意味理解が低く、定型参照しかできない

各システムのデータの意味を理解していないと、ダッシュボード上で、自由に分析するのは困難でした。ただ、コンタクトセンター運営のデータは、量も種類も多く複雑 。

定型参照ツール(Excel 等)で、 目的が明確に定義されている方が、利 便性が高い、と分かりました。

私たち自身で、内製で開発を進めたことで、システムに任せられることと、人(データコンシェルジュ)がすべきことを、見きわめることができました。

KPI 配信システム概要図 です。

現場のニーズに柔軟に対応できるこの構成が、コンタクトセンターの特性にマッチ しているのではないかと、考えております。

次回、「毎朝、前日のKPIを自動配信する目的」に、続きます。

 


●コンタクトセンターアワード2022審査員特別賞

『SPCCの成果創出サイクルを支えるシステムと現場の架け橋 ~DX 推進の秘訣はデータ活用の内製チームづくり~』

第1回
システムと現場の架け橋
第2回
架け橋の役割
第3回
架け橋によって実現してきたこと(前半)
第4回
架け橋によって実現してきたこと(後半)
第5回
毎朝、前日のKPIを自動配信する目的(前半)
第6回
毎朝、前日のKPIを自動配信する目的(後半)
第7回
KPIの信用を左右する、ミクロの世界(1/3)
第8回
KPIの信用を左右する、ミクロの世界(2/3)
第9回
KPIの信用を左右する、ミクロの世界(3/3)
第10回
架け橋の成果(最終回)

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