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2022.12.08

スカパーのコンタクトセンターを運営する社員ブログ

第1回 システムと現場の架け橋

こんにちは。
スカパー・カスタマーリレーションズ DX推進部 中島です。
コンタクトセンターで、プロダクトマネージャーをしています。コンタクトセンターアワード2022審査員特別賞について、お話します。

システムと現場

みなさんは、コンタクトセンターの運営に関わるデータを、どのくらいご存知でしょうか。

どこに、どんなデータがあるのか、なんとなくは分かっている。けれど、ひとつひとつ、自分で抽出したり、加工したことはない。最低限の分析ができるように、誰かが準備してくれている。

きっと、そのようなセンターが、多いのではないでしょうか。

SPCCエコシステム俯瞰図(ビジネス生態系=企業間の事業連携協業)

これは、弊社のシステム俯瞰図です。
PBX/IVR/CRM/ナレッジ/BOT/音声認識/感情解析 etc

分析するデータを準備してくれている誰かは、現場のSVやMGRでしょうか。彼らは、現場の忙しい業務を行いながら、これらすべてのシステムと、そこにあるデータを、熟知しているでしょうか。

また、データを扱うとは、日付や数値の型式、ファイル形式、PCが固まらないシステム環境など、ITパスポート試験レベルの地道な知識が必要になります。

その為、現場とITの両方を理解していないと、仮説検証は、止まってしまいます。

仮説は国語、検証は数字

「こうすればもっとコンタクトセンターの運営がよくなるはず!」

コンタクトセンターの現場には、仮説は山ほどありますが、それをどうやって証明したらよいかが、分からない。

例えば、このような仮説です。

コンタクトセンターの現場仮説

何がしたいのかは明確ですが、これらはすべて、国語です。
数字ができるまでの仕組みは、考えていません。

  1. どうやったら数字ができるのか、できないのか
  2. 数字を作るのは、どれくらい大変なのか
  3. 数字を準備するのに、どのくらい時間がかかるのか

そこまで考える為には、

  • どのシステムから
  • どういうデータが生成されて
  • どんな数字が作れるのか、
  • どれだけデータを保管してあるのか、
  • どこまで整理して、データを保管してあるのか

システムの俯瞰図(マクロ)だけでなく、ひとつひとつのデータ明細(ミクロ)まで、把握している必要があります。

データの意味

電話・FAX/メール/SMS/LINE/SNS/ChatBot

昨今、コンタクトセンターにおいても、デジタルシフトやDXが叫ばれておりますが、DXを推進する、とは、突き詰めると、デジタルをマネジメントする、ということです。データの明細(ミクロ)まで、ひとつひとつと向き合う、ということです。

データの意味を理解していない誰かが用意したデータや、現場の動きを理解していない誰かが設計したシステムは、信用に値するでしょうか。

多くのコンタクトセンターでは、これまで、オペレーターひとりひとりと向き合って、センター運営の品質を高めてきました。それを、システムやデータに置き換えて、ひとつひとつ、丁寧に向き合うことが、DXを推進する秘訣になるに、違いない。

架け橋の作り方

SPCC運用体制図

こちらは、私たちの運営体制図です。

私たちは、目黒本社 運用統括部に、現場とITの両方を理解したマルチ社員を配置して、全社員のデータコンシェルジュとして、現場の仮説検証をアシストしています。

国語で語られる仮説を、検証できる数字に置きかえて、データを準備して、仮説検証の道筋を作るだけでなく、解決したい課題を先読みして、複数のアプローチを提案する、それが、データコンシェルジュです。

現場のSVやMGRをはじめ、すべての社員に対して、すべてのシステムとデータの意味理解まで求めるのは、現実的ではないでしょう。そのため、私たちは、現場たたき上げの社員が、ITも学び、現場とITの両方を理解したマルチ社員が、データを扱う体制(データコンシェルジュ)を築きました。

コンタクトセンターで扱うデータは種類が多く、内容も難しいので、データをマネジメントするのは、簡単なことではありませんが、自分たちでできるようになれば、コスト削減と品質向上に、つながっていきます。

次回「架け橋の役割」では、具体的な検証事例について、お話します。

 


●コンタクトセンターアワード2022審査員特別賞

『SPCCの成果創出サイクルを支えるシステムと現場の架け橋 ~DX 推進の秘訣はデータ活用の内製チームづくり~』

第1回
システムと現場の架け橋
第2回
架け橋の役割
第3回
架け橋によって実現してきたこと(前半)
第4回
架け橋によって実現してきたこと(後半)
第5回
毎朝、前日のKPIを自動配信する目的(前半)
第6回
毎朝、前日のKPIを自動配信する目的(後半)
第7回
KPIの信用を左右する、ミクロの世界(1/3)
第8回
KPIの信用を左右する、ミクロの世界(2/3)
第9回
KPIの信用を左右する、ミクロの世界(3/3)
第10回
架け橋の成果(最終回)

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