コラム

COLUMN

2025.04.01

コンタクトセンターを運営する社員のブログ

第1回 感情解析導入の背景と目的

こんにちは!スカパー・カスタマーリレーションズ宮川です。
今回は、2024年度コンタクトセンターアワード オペレーション部門 部門賞を受賞した
”感情解析データ”を活用した取り組みについてお届けいたします。

1-1.感情解析導入の背景

近年、日本を含む多くの先進国で生産人口の減少が進み、人手不足が深刻な問題となっています。
同時にコンタクトセンター業界では、急速にデジタル化が進んでいます。

デジタルツールの普及により、簡単なお問い合わせや手続きはお客様自身で解決できるようになりつつありますが、
その結果、コンタクトセンターに着信するお問い合わせは内容が高度化し、専門知識が必要なものが増えています。

このような状況下ではオペレータの負担は増加し続け、結果として離職率も高まり、人手不足をさらに悪化させる原因となります。

そして、高度化するお問い合わせに対応するための知識補填やスキル向上が求められますが、これを支える十分な体制を整えることは簡単ではないです。

1-2.コンタクトセンターの業務管理と課題

コンタクトセンターの管理者(主にスーパーバイザー)は、オペレータの離職を防ぐために高難易度のお問い合わせに対応できるよう、知識の補填を行いつつ、オペレータのケアを丁寧に行う必要があります。
しかし、実際のところ管理者も業務に追われ、オペレータ一人ひとりのフォローにまで手が回らないのが現状です。

それでも、お客様に対するサービス品質を維持するために、コンタクトセンターは常に高いパフォーマンスを要求されます。
運営コストを抑えつつも、これまで同様の品質を維持するためには、オペレータの効率的な業務遂行と適切なケアが必要です。

1-3.感情解析の効果

このような課題を解決する一つの方法として、感情データの活用が考えられます。

感情解析技術は、オペレータとお客様の対話内容から感情データを抽出し、リアルタイムでの感情の変化を把握することができます。これにより、オペレータのストレスレベルやお客様の満足度を可視化することが期待できます。

感情データを用いることで以下のような効果が期待できます。

感情データを確認できることで、センター管理者がオペレータへ適切なケアができる環境が整い、ES(従業員満足度)の向上や、オペレータの離職を防げる可能性が高まります。

1-4.感情解析導入の目的

デジタル化が進む中で、ますます高度化するお問い合わせに対応するためには、こうした技術の導入が欠かせません。

加えて、コンタクトセンター業務は”感情労働”と位置付けられるため、管理者が感情解析データを基にオペレータのメンタルケアをサポートすることで、離職を防ぎ、結果的に人手不足の解消にも寄与するツールとなるのではないか、と期待を抱き、私たちは様々な検証をスタートしました。

このコラムは、私たちが約5年間に渡りコンタクトセンター現場と感情データの活用について試行錯誤したお話をご紹介します。


  • 2024年度コンタクトセンターアワード オペレーション部門 部門賞

「感情解析でオペレータの ココロを守るセンター運営」
~感情カルテでフォロー・育成の効率化と 応対評価自動化を実現~

<INDEX>
第1回 感情解析導入の背景と目的
第2回 感情解析技術の特徴とメリット
第3回 感情解析データ検証の難しさ
第4回 SPCCの取り組み事例①
第5回 SPCCの取り組み事例②
第6回 「感情カルテ」の誕生
第7回 感情解析によるセンター現場の変化
第8回 スピンオフ① 感情データの実例紹介~モチベーション編~
第9回 スピンオフ② 感情データの実例紹介~お客様満足度編~

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