コラム

COLUMN
  1. トップ
  2. コラム
  3. コンタクトセンターのマネジメントと感情データ

2026.10.30

コンタクトセンターのマネジメントと感情データ

感情データで捉える、顧客満足度の変化顧客満⾜

応対後のアンケートは、お客様の声を知るための有効な⼿段である⼀⽅、回答は⼀部のお客様に限られます。本コラムでは、通話から得られる感情データで満⾜度の傾向を捉え、改善につなげる活⽤⽅法を、「ココロのタッチポイント」の機能とあわせてご紹介します。

通話から得られる感情データで、お客様の満⾜度の「変化」を捉える

1.はじめに

コンタクトセンターにとって顧客満⾜度は、応対品質を評価するだけでなく、お客様との継続的な関係づくりや企業への信頼にも関わる重要な指標です。

だからこそ、「お客様が今回の応対をどのように感じたのか」を、できるだけ正確かつ継続的に捉えることが求められます。

さて、皆さまのコンタクトセンターでは、お客様の満⾜度をどのように測っていますか?

応対後のアンケートを実施しているセンターも多いのではないでしょうか。アンケートは、お客様の声を知るための有効な⼿段です。⼀⽅で、回答をいただけるのは応対したお客様の⼀部に限られます。その限られた回答だけをもとにセンター全体の満⾜度を捉えようとすると、実態とのずれが⽣じる可能性があります。

そこで弊社では、通話から得られるお客様の感情データに着⽬しました。

本コラムでは、お客様の満⾜度を捉え、改善に向けて感情データをどのように活⽤するか、「ココロのタッチポイント」の機能とあわせてご紹介します。

2.感情データで、お客様の満⾜度は捉えられる?

通話から得られる感情データを、お客様の満⾜度を捉えるために活⽤するうえで、まず確認したいのが、「感情データは、お客様満⾜度を捉える材料として活⽤できるのか」という点です。

そこで弊社では、応対後のアンケートでお客様からいただいた評価と、同じ通話から得られた感情データを⽐較する検証を⾏いました。

検証では、アンケートの回答結果と、感情データから捉えた満⾜度を、それぞれ「満⾜‧中⽴‧不満」の3段階に分類。その結果、両者の分類は約8割が⼀致しました。

この結果から、感情データは、応対に対する満⾜度の傾向を捉えるための材料として有⽤であると確認できました。

なお、感情データはVoiceBotやAIオペレータによる応対からも取得できるため、有⼈応対に限定せず、お客様の満⾜度の傾向を捉えることができます。

3.全体が⾒えると、「いつもと違う」に気づける

それでは、感情データから捉えた「満⾜度の傾向」を、現場の改善に活かすためには、どのように⾒ていけばよいのでしょうか。

ポイントとなるのは、センター全体だけでなく、業務やオペレータなど、さまざまな切り⼝でデータを⾒ることです。

たとえば、「センター全体」「業務ごと」「オペレータごと」といった視点でデータを⾒てみます。すると、「最近、不満の割合が増えている」「この業務だけほかと傾向が違う」「以前と⽐べて満⾜度が上がっている」といった変化が⾒えてきます。

「センター全体」→「業務ごと」→「オペレータごと」──切り⼝を変えて傾向の変化を捉える

こうしたさまざまな切り⼝でデータを⾒る際に⼤切なのが、分析に必要なデータ量です。

アンケートは回答数が限られるため、分析の切り⼝を細かくすると、⼗分なデータを確保できないことがあります。⼀⽅、全通話を対象とした感情データであれば、細かな切り⼝でも⼀定のデータ量を確保しやすくなります。

POINT
満⾜度の傾向をさまざまな⾓度から捉えることで、「いつもと違う」「ここだけ違う」といった変化に気づき、次に確認すべき点を⾒つけることができます。

オペレータごとの切り⼝でも、全体平均との⽐較で傾向の変化を確認できる

4.「気づいた」だけでは改善できない。原因を探る

「最近、不満の割合が増えている」「この業務だけほかと傾向が違う」といった変化に気づいても、感情データだけでは、その原因までは分かりません。

そこで次に必要となるのが、ほかの情報と組み合わせながら、変化の原因や背景を探ることです。

何を確認するかは、気づいた変化によって異なります。たとえば、あるオペレータに対する満⾜度が以前より下がっている場合には、そのオペレータと会話をしたり、⾳声ログやKPIのデータを確認したりしながら、何が影響しているのかを探ります。その際には、「ココロの体温計」も参考になるかもしれません。

また、特定の業務で不満の割合が増えている場合には、まず、直近に業務変更があったかを確認します。変更があった場合には、その前後でATTなどのKPIが変化しているか、お客様の反応に変化があるかなど、データや⾳声ログを活⽤しながら、業務変更 との関連を⾒ていきます。

⼤切なのは、⼀つのデータだけで原因を判断するのではなく、複数の情報を組み合わせながら考えることです。感情データから得られた気づきを起点に、その原因や背景を明らかにすることが、次に必要なアクションの⼿がかりになります。

5.感情データからの気づきを、継続的な改善に活かす

原因や背景が⾒えてきたら、その内容に応じて必要なアクションを考えていきます。

たとえば、オペレータの応対に課題が⾒つかった場合には、具体的なフィードバックや育成を⾏う。業務に課題があれば、スクリプトや案内⽅法、業務フローなどを⾒直す。VoiceBotやAIオペレータによる応対に課題が⾒つかった場合には、対話の流れや案内内容などを⾒直す。商品やサービスに関する課題が⾒つかった場合には、関係部⾨へ情報を共有するなど、⾒えてきた原因や背景によって、必要なアクションは異なります。

そして⼤切なのは、アクションを⾏って終わりにしないことです。

改善を⾏った後も満⾜度の傾向を継続して⾒ることで、以前と⽐べてどのような変化があったのかを確認できます。そこで新たな変化に気づいたら、再びほかの情報と組み合わせながら原因や背景を探り、次のアクションを考えていきます。

気づき→原因‧背景を探る→アクション→その後の変化を確認──継続的な改善のサイクル

感情データから変化に気づき、その原因や背景を探り、必要なアクションを⾏う。そして、その後の変化をまた確認する。このサイクルを繰り返すことで、感情データを継続的な改善に活⽤していくことができます。

6.まとめ

感情データは、それだけでお客様の満⾜‧不満の理由や、改善すべき点を教えてくれるものではありません。

⼤切なのは、感情データから得られた気づきを、現場で活⽤していくことです。

「いつもと違う」「ここだけ違う」といった変化に気づいたら、ほかの情報と組み合わせながら原因や背景を探り、必要なアクションにつなげる。そして、その後の変化をまた確認する。こうしたサイクルの中で活⽤することで、感情データは継続的な改善に役⽴つ情報の⼀つになります。

「ココロのタッチポイント」を、お客様の反応から現場の変化に気づき、改善に向けた次の⼀歩を考えるための⼿がかりとして活⽤してみてはいかがでしょうか。

コンタクトセンターのマネジメントと感情データ

INDEX

第1回 感情データで気づく、オペレータの変化とメンタルケア
第2回 感情データで捉える、顧客満足度の変化
第3回 感情データで考える、一人ひとりに合ったオペレータ育成

お気軽に
ご質問・ご相談ください

コールセンターや業務BPOで
57億円のコストカットを実現した
プロフェッショナルが解決策をご提案します。
まずはお気軽にご相談ください。