コラム
2025.07.25
こんにちは。
スカパー!コンタクトセンターのスーパーバイザー(以下、SV)を務める澁谷と申します。
今回は、現場目線で「感情カルテ」を活用した体験談をお話ししたいと思います。
私たちのコンタクトセンターでは、オペレータの応対品質向上を目指して数々の施策にチャレンジしてきました。しかし、これまでの応対評価方法には課題があり、オペレータの納得感やモチベーションを維持しつつ応対品質を向上させることには、限界を感じる場面もありました。
感情カルテ導入前の応対評価は、お客様からのT-NPS結果を基に、独自の応対評価シートを使用して通話ごとにどの項目ができているか、できていないかを通話ログを確認しながら採点し、その結果をオペレータにフィードバックする方法でした。
この方法は、オペレータの課題を見つけることができるため、応対品質を向上させる上で十分効果的な仕組みです。
しかし、実際に活用しているコンタクトセンターのSVとしては、以下のような課題を感じていました。
①応対評価シートに対する課題
②T-NPSを基にした育成手法の課題
従来の評価方法では、T-NPSを基にお客様目線の課題確認が可能でしたが、オペレータの納得感を得にくいケースが多く、育成手法として限界を感じることも少なくありませんでした。
SVとして、「オペレータを正当に評価したい」「納得感のあるフィードバックをしたい」と強く感じていたときに出会ったのが感情カルテです。
感情カルテは、お客様の感情解析データ「ココロのタッチポイント」により全通話を対象としてお客様満足度が可視化されるため、これまでの課題を改善することができました。
———————————-<解決できたもの>—————————————
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また、具体例として「ココロの体温計(モチベーション)」が下がっている週に「ココロのタッチポイント(お客様満足度)」が低下する傾向のオペレータが多くみられることがわかりました。
そのため、通話内容だけをフィードバックするのではなく、「ココロの体温計」を基に「何かあった?」と気遣うことで、気持ちが落ち込んで応対が上手くできなかった理由や、気分が沈んでしまったきっかけについて話してくれるオペレータも増えました。
感情カルテが教えてくれる情報を活用し、オペレータの心の状態を汲み取りつつ応対品質改善に向けたフィードバックを行うことで、改善に向けた指導を受け入れてくれるオペレータが増加しました。
より精度の高い分析により、オペレータ育成をサポートできるようになりました。
<具体例>
「ココロの体温計(モチベーション)」や「ココロのスキルチャート(苦手なお問い合わせ検知)」の数値が安定しているものの、「ココロのタッチポイント(お客様満足度)」の数値が低いオペレータは、基本的な応対スキル(わかりやすい説明、抑揚、受け止め、相槌など)に課題があることが確認できました。
<事例>
スキルチャートは安定しているがココロのタッチポイントが低いオペレータ
実際、定量的な変化が顕著に現れたオペレータ(重点育成対象者)も存在します。
長期間にわたりにフィードバックを実施していたオペレータ(重点育成対象者)に関しては、従来のようなフィードバックのみでは改善が難しく、SVとして育成に限界を感じることもありました。しかし「感情カルテ」の導入によってフィードバックの納得感が高まり、オペレータの心に響く育成が可能となり、結果に結び付いていると実感しています。
コンタクトセンターのSVとして、日々感情カルテを確認することでオペレータのモチベーションの状態や課題に早期に気づき、離職抑止や応対品質向上に役立てることができています。
「感情カルテ」の導入により、フィードバックの質が向上し、オペレータの納得感も増してきました。それが結果として、コンタクトセンター全体のパフォーマンス向上につながっています。皆さんもぜひ、「感情カルテ」の効果を体験してみてください。
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